【再読文字の覚え方】漢文が苦手な人でも分かるように解説します

再読文字は10種類と数が多く、ルールも特殊ですので難しく感じるでしょう。

しかし、漢文を勉強していく上で避けては通れません。

この記事では、これから再読文字を勉強する人、漢文が苦手な人などでも理解できるよう、分かりやすく丁寧に解説していきます。

また、再読文字の覚え方も紹介しますので、ぜひご覧ください。

目次

再読文字とは


再読文字とは、その名の通り漢文を訓読する際に2回読む特殊な文字です。

ルールや種類は後程解説しますが、漢文のテストなどで頻繁に出てくる文字ですので必ず覚えておく必要があります。

再読文字のルール

再読文字を読む際には、以下の3つのルールがあります。

・一度目は返り点を無視する。

・二度目の読みはひらがなで表記する。

・一度目の送り仮名は右下、二度目は左下に表記。


以上の3つのルールについて解説していきます。

一度目は返り点を無視する

1つ目のルールは、再読文字を読む際には一度目は返り点を無視して読み、二度目は返り点に従って読むということです。

また、一度目を副詞、二度目を助動詞や動詞として読むことが原則となっています。

一見難しそうに見えますが、再読文字にあたる漢字の種類と、その漢字の意味さえ理解できていれば簡単にマスターすることができるでしょう。

書き下し分では、二度目の読みはひらがなで表記する

2つ目のルールは、再読文字の二度目の読みを書き下し分にする際には、ひらがなで表記するということです。

書き下し分にする際のルールの1つでもありますので、しっかりと押さえておくことによって漢文の勉強を円滑に進めていくことができるでしょう。

一度目の送り仮名は右下、二度目は左下に表記

3つ目のルールは、訓読文の際、一度目に読むときの送り仮名は漢字の右下、二度目に読むときの送り仮名は漢字の左下につけるということです。

さほど難しいルールではないですが、覚えておかないと混乱してしまう可能性がありますので、しっかりと覚えておきましょう。

再読文字の種類


再読文字には「未」「当」「応」「且」「将」「須」「宜」「由」「猶」「盍」の10種類があります。

10種類と多いですが、同じ働きをする文字もあり、7種類に分けることができます。

再読文字の解説

それでは再読文字の解説をします。

先ほど説明した通り、同じ働きをする文字があるため、7種類に分けて解説していきます。

再読文字「未」の解説

「未」は、「いまだ・・・ず」と読みます。

意味は「まだ・・・し(てい)ない」「今までに・・・し(てい)ない」などです。

また、下に語をとらない場合は「いまダシ」と読みます。

再読文字「当・応」の解説

当」と「応」はどちらとも「まさに・・・べし」と読みます。

しかし、意味は少し異なります。

当」は「・・・しなければならない」「当然・・・すべきである」といった意味があります。

「応」は「きっと・・・だろう」「当然・・・のはずである」のような意味になります。

読み方は一緒ですが、意味が少し異なりますので注意が必要です。

再読文字「且・将」の解説

「且」と「将」はどちらも「まさに・・・んとす」と読みます。

意味も同じで「今まさに・・・しようとする」「今にも・・・になろうとする」などです。

意志の意があります。

再読文字「須」の解説

「須」は「すべからく・・・べし」と読みます。

意味は「必ず・・・しなければならない」「ぜひとも・・・しなければならない」などです。

必須の意があります。

再読文字「宜」の解説

「宜」は「よろしく・・・べし」と読みます。

意味は「・・・するのがよい」「・・・したほうがよい」などです。

勧告や勧誘の意があります。

再読文字「由・猶」の解説

「由」「猶」はどちらも「なほ・・・(のorが)ごとし」と読みます。

意味も同じで「ちょうど・・・と同じである」「あたかも・・・のようである」などです。

「猶」は再読しないこともあるので注意が必要です。

再読文字「盍」の解説

「盍」は「なんぞ・・・ざる」と読みます。

意味は「どうして・・・しないのか」「・・・すればよいのに」などです。

反問の意があります。

再読文字の覚え方


上記では、再読文字について解説しました。

次に、再読文字の覚え方を3種類紹介していきますのでご覧ください。

セットで覚える

上記でも解説した通り、再読文字は10種類あります。

その中でも、「当・応」「且・将」「由・猶」の3種類は同じ働きをしますので、セットで覚えることができます。

同じ働きをするものはセットで覚えたほうが、覚える種類も少なくなり効率的です。

熟語に結び付ける

「未」「当」「須」「宜」は現代語の熟語と結び付けると覚えやすくなります。

「未」は「未定」や「未婚」などの熟語と結び付けると覚えやすいでしょう。どちらも「まだ・・・ない」という意味ですので、イメージしやすくなります。

「当」は現代語の「当然」という熟語と結び付けると「当然・・・すべきである」という意味は覚えることができるでしょう。

「須」は「必須」という熟語と結び付けることによって、「必ず・・・しなければならない」という意味を覚えることができます。

「宜」は「適宜」という熟語と結び付けると「・・・するのがよい」や「・・・したほうがよい」という意味を連想でき、覚えやすくなります。

声に出す

何かを覚えようとするとき、声に出して勉強することは非常に効果的です。

他の教科などでも、歌に乗せ、口ずさみながら覚えていった人も多くいるのではないでしょうか。

声に出しながら覚えると、覚えやすく忘れにくくなりますので、再読文字を暗記する際にはおすすめです。

まとめ

以上が、再読文字の解説と覚え方です。

再読文字は、種類が多く一見難しそうに見えますが、しっかりとポイントを押さえることができればさほど難しくはありません。

ぜひ、この記事を参考にして漢文の勉強を頑張ってください。

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