「ICT教育ってなんだろう?」
「ICT教育ってどんな意味があるのかな?」
上記のような疑問を抱えている人が多くいると思います。
この記事では、ICT教育の概要やメリット、デメリットについて解説していきます。
ICT教育とは何か
ICT教育とは、ICTを活用した学校教育のことを言います。
ICTとは、情報通信技術(information and communication technology)の略称。
新学習指導要領にはICT教育を推進していくことが明記されており、これからの学校教育ではICTがますます普及していくでしょう。
授業では以下のICTが活用されています。
・タブレット
・プロジェクター
・電子黒板
・デジタル教科書
・実物投影機
これらのICTを活用することによって、従来の授業では不可能だった活動が可能となります。
ICT教育が推進される理由とは
現代の日本では、人工知能(AI)が進化していっていることや、IoT(Internet of Things)という様々な物をインターネットに繋ぐ技術が普及していくなどSociety5.0とも呼ばれる新しい時代に突入しています。
新しいテクノロジーや技術の開発、インターネットの普及が進んでいく中で生きていくためには、それらを使いこなす能力が必要になってきます。
インターネットなどの情報や技術を活用する能力(情報活用能力)を育成していくためには、ICT教育を取り入れることが必須なのです。
また最近では、生徒が主体的学び、協働や対話を通して深く学んでいく教育(主体的・対話的で深い学び)を目指しており、それを実現していくためにもICTの活用が推奨されています。
これからの教育ではICTの普及がますます進んでいくでしょう。
ICT教育のメリットとは
ICTを授業に導入していくことによって様々なメリットがあります。
具体的にどのようなメリットが存在するのか解説します。
情報活用能力を育成することができる
生徒自身がICTを用いて適切に情報を収集、整理、伝達などを行っていくことによって情報活用能力を育成することができます。
また、情報活用能力には情報モラルも含まれています。
情報化社会で適切に活動するための倫理。特に、インターネットの利用によって、自らを危険にさらしたり、他者を害したりしないようにするための考え方や道徳上の規範を指す。情報倫理。
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最近では、インターネット上で個人情報が盗まれることや、SNSでの誹謗中傷などによって事件やトラブルが多発しており、これらについても学ぶことは必要不可欠です。
授業を分かりやすくすることができる
教科書や板書などだけでは、生徒が内容を理解することが難しい場面が多くあります。
そこで、ICTを取り入れ、画像や動画、音声使い説明することによって生徒たちが理解しやすくなります。
また、生徒がスムーズに理解できるようになることで、教師も授業を進めやすくなるでしょう。
今までの授業でできなかったことができる
ICTを使うことによって授業内容の幅が大きく広がります。
例えば、ビデオ機能を使って、教室の中にいる人だけではなく、遠く離れた人からも指導を受けることが可能になります。
教師だけではなく、それぞれの分野に特化している人とつながることによって、生徒がより深く学ぶことができるでしょう。
教職員の業務を効率化することができる
ICTを活用することによって、今まで手作業で行ってきた業務を効率化することができます。
また、学校の重要データや個人情報を管理、共有することも容易になります。
ICTは生徒だけではなく、教職員にとってもメリットのあるツールなのです。
ICT教育のデメリットとは
ICT教育は教職員や生徒にとって様々なメリットがありますが、それと同時にデメリットも存在します。
ICTのデメリットとは以下の通りです。
思考力低下の恐れがある
ICTを使うことによって、どのようなことでもすぐに調べることができるようになります。
そのことによって、自分で考えようとせず、すぐにインターネットで調べる習慣が身についてしまいます。
すぐに答えを見つけ出すことができてしまうと、自身で考える時間が減少し、思考力の低下につながる可能性があります。
教員の負担が増える可能性がある
ICT教育を導入すると、機器の管理や故障、システムの不具合などの対応も必要になってきます。
また、機器の故障やシステムの不具合などが起こってしまった場合、準備していた授業を行うことができず、新たに授業を作らなければなりません。
ICTは、近年急速に普及したものであるため、ICTについての知識が乏しいことや、扱いに慣れていない教職員も少なくありません。
そのような教職員にとっては、負担が大きくなってしまうでしょう。
情報漏洩の恐れがある
メリットも話しましたが、ICTを活用することによって重要なデータや個人情報を一元管理することができます。
しかし、便利で効率化を図ることができるツールですが、不正アクセスによる情報漏洩の危険を伴っています。
さらに、不正アクセスなどを防ぐためには厳重な管理が必要になってくるので、教職員の業務が増えてしまう可能性もあります。
まとめ
以上、メリットやデメリットを踏まえICT教育について解説していきました。
これからの社会で生き抜く力を育成していくためにはICT教育は大切です。デメリットや問題点、課題などを解消し、より良い教育活動を展開していくことが求められます。
ICT教育はまだまだ発展途上ですが、これからの教育を支える必要不可欠な存在となるでしょう。
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